「椎間板ヘルニア」でやってはいけないこと

【椎間板ヘルニアでやってはいけないこと】

 

Googleなどの予測変換機能で、「椎間板ヘルニア やってはいけないこと」と予測されるんですね。

 

それだけ上記のキーワードで検索される方が多いのでしょう。

 

しかし、ネットに掲載されている情報がすべて正しいとは限りません。

 

その理由を解説していきますね。

一般的な整形外科で言われていること

椎間板のイラスト

 

椎間板ヘルニアとは、背骨の間にあるゼリー状のもので、衝撃などから守るクッションの役割をしているものと言われます。

 

「ヘルニア」とは飛び出すという意味で、髄核から椎間板が飛び出た状態のことを「椎間板ヘルニア」と呼びます。

 

「椎間板ヘルニア」が神経に触れたり圧迫したりすると、下肢や上肢に激しい痛みや痺れが出るとされています。

 

しかし、近年では慢性痛への研究が進み、椎間板ヘルニアであっても痛みが出ない、何の症状もないという方が数多く存在していることが分かっています。

 

また、一旦飛び出た椎間板は一生元には戻らないわけではなく、白血球が異物として認識し食べてくれるといった報告もあります。

 

ですから、一度画像などでヘルニアがあると診断されても数年後には消えていることも普通にあるわけです。

 

一般的な整形外科での対処方法としては、「保存療法」・「薬物療法」・「ブロック注射」そして「外科手術」と言われています。

 

そのどれもが根本的な解決には結びつかないと言っても過言ではありません。(排尿・排便障害がある場合は別ですが、そもそも椎間板ヘルニアと症状の因果関係が証明しきれないため手術をしても症状は変わらないケースがほとんどです。また白血球が食べてくれるのなら、リスクのある手術を選択しなくても良いかと思います。)

 

椎間板ヘルニアについての解説はこのくらいにして、一般的な整形外科で言われている「椎間板ヘルニアでやってはいけないこと」を見ていきましょう。

 

  • 椎間板に負担をかけること
  • 良くない姿勢をすること
  • 体重の増加

 

などが挙げられています。

 

安静が悪?

 

今でこそ認識が少しずつ変化していますが、ひと昔までは椎間板ヘルニアに限らず「腰痛」などもそうですが、

 

  • 安静にしろ
  • 負担をかけるな
  • 運動はするな

 

といったことを言われる機会が多かったようです。

 

しかし、今では「安静にする」ことで予後が悪くなることが分かっています。

 

・負担をかけたから椎間板ヘルニアになった
・負担をかけるから、その部分が痛くなったんだ

 

といったことも言われます。

 

確かに負担がかかるから「椎間板」が飛び出たのかもしれませんが、負担をかけたからその部分が弱くなったというニュアンスが正しくありません。

 

筋トレをイメージしていただけたらと思いますが、ウエイトトレーニングなどでは負荷をかけた個所、つまり負担をかけた場所は強くなりますよね。

 

言葉を変えると、強くするために負荷をかける。

 

ということは、人間の身体は負担をかけると弱くなるのではなく、逆に強くなるんです。

 

患部(椎間板が飛び出た箇所)に負担がかかるからと、安静にすることがあまり良い結果につながらないことがご理解いただけたかと思います。

 

「ギックリ腰」などでも「安静」よりも「動ける範囲で動かす」方が予後が良いことが分かっています。

 

「動けない」と思っても、動かせる範囲で動かしましょう。(歩けないと思っても、玄関まで行って靴を履けるなら履いてみるなど)

 

筋力の低下による痛み

筋トレ

 

また、安静による弊害として「筋力低下」が挙げられます。

 

痛みや症状の原因には様々な要因が絡んでおり、それを特定することは難しいのですが、「筋力低下」があると痛みが出やすいことは、こちらのブログでも紹介しております。

 

要約致しますと、

 

  1. 人間の筋力は、20歳をピークに年々1%ずつ低下する
  2. 実際に、80歳90歳の方もトレーニングを行い、症状が改善している
  3. 筋トレは、「寛解」ではなく、「完治」に向かわせることができる
  4. 新型コロナウイルスの影響で、運動不足の人が増えている
  5. 筋肉にも種類があって、薬はそれを見分けることなんてできない
  6. 鍛えるには、最大限に重い負荷&最大限のスピードで
  7. でも、やり過ぎは、良くない。週に一度で充分。
  8. 栄養も大事に!

 

こういった内容のことを書いております。

 

運動と痛みの関係は今では一般的な整形外科でも言われるようになったことですのでご存知の方も多いのですが、「他動運動」では筋力の強化にはならず、あまり効果はありません。

 

「他動運動」とは文字通り他者によって動かしてもらう運動のことですが、ストレッチなどで自分自身でも補助をすると他動運動になります。

 

ブログ内で紹介しておりますが、外傷による痛みでなければ、筋力低下も考慮していくと良いかと思います。

 

椎間板ヘルニアでも同じことが言え、「動けない」→「筋力低下」→「痛みや痺れ」→「痛いので動かない」→「ますます筋力が低下する」という悪循環に陥りやすくなります。

 

「安静にすること」は、筋力低下のリスクを高くしてしまい悪循環に陥りやすいということを覚えておくと良いでしょう。

 

また、「歩く走る」といった有酸素系の運動は、残念ながら筋力をアップさせることはできません。

 

「安静」にしているよりは動いた方が良いので、歩くことや走ることを否定しているのではないのですが、マラソン選手などが皆さん細い足をされているように、筋力はつきません。

 

つまり「歩く」など運動は「日常の動作」と考えられてしまうので、筋力のアップには効果は少ないとなります。

 

手術はするべきか?

 

一般的な整形外科で最終的に勧められるのは「外科手術」です。

 

こちらをご覧の方には、「外科手術を検討している」という方もいらっしゃるでしょう。

 

しかしながら、近年ではNHKの番組などでも「手術はするな」といった内容のことが取り上げられるようになっています。

 

椎間板ヘルニアを例に出しますと、よく椎間板ヘルニアの方は「症状に波がある」とおっしゃいます。

 

調子が良い日もあれば、悪い日もあるといったことです。

 

しかし、椎間板ヘルニアの状態は調子のよい日はヘルニアの部分が引っ込んでくれてて、調子が悪い日には、余計にヘルニアが出ているんでしょうか?

 

そんな簡単に出たり引っ込んだりするものなのでしょうか?そんなことはないはずですよね?

 

ですから、「波がある」とおっしゃる時点で椎間板の形状は、痛みや症状と関係していない、切り離して考えた方が良いということですよね。

 

手術で出っ張った椎間板を除去できたとしても、痛みや症状が取れない人もいます。

 

いや、むしろ当院にはそういった方しかいらっしゃいません。(手術で良くなられた方は、来院される必要はないので)

 

中には「手術で良くなった」という方もいらっしゃるかもしれません。

 

しかし、それは画像などで除去されたところを見たり、「もうヘルニアはなくなったんだ」というプラシーボ効果が働いている可能性も指摘されています。

 

しかし、椎間板ヘルニアの場合は、上記しましたように自然に消えることがほとんどですので手術する必要性は低いと考えられます。

 

良くない姿勢をすること

姿勢革命の画像

 

「腰椎椎間板ヘルニア」であれば、腰に負担をかける姿勢。
「頸椎ヘルニア」であれば、首に負担をかける姿勢。

 

どちらも姿勢が悪いから患部に負担がかかると考えられていますよね。

 

患部に負担がかかるのは間違いではないのですが、「姿勢」に関してはむしろ逆のことをやっていて負担をかけている人が多いんですね。

 

「逆」というのは、背筋を伸ばして胸を張る姿勢が良いと思い込んでいて、その姿勢を維持している人ということになります。

 

実際に一般的な「姿勢教育」ではそのように指導されると思いますし、私も昔はそのような教育を受けてきました。

 

しかし、むしろ背筋を伸ばしてしまう姿勢で前傾姿勢となり、ますます腰椎や頸椎に負担をかけてしまっているかもしれないんです。

 

添付しました図をご覧ください。

 

まず、左側の緑の人の図。

 

この姿勢は、前傾姿勢で日本人に多い悪い姿勢です。
身体が前に倒れないように、ハムストリングスや背中が常に緊張している状態なので、肩こりや腰痛の原因になります。

そして多くの方は、真ん中のイラストの方が良い姿勢だと思い込んでいらっしゃいますよね。

 

胸を張って背筋を伸ばした姿勢です。
反り腰で、胸とお腹を突き出した状態で、内臓機能をさせる姿勢になります。
ストレートスパイン(背骨が真っ直ぐ)なので、筋肉だけでなく、椎間板や関節にも悪影響を及ぼしています。

正しい生理的彎曲を描いているのは右の図赤い人の図で、理想的なS字となっており、脱力がうまくできており腰にも負担がかかっていません。

 

繰り返しになりますが、一般的な「良い姿勢」の概念は、左側の図のことを指していると思われ、それが理想だと思い込んでいる方が数多くいらっしゃいます。

 

「姿勢」に関しては、こちらのブログに詳しく書いておりますのでご覧ください。

 

体重の増加

 

「体重の増加」

 

これに関しては、一般的な整形外科でも指導されるようですが、体重の増加によって症状が悪化することはありますので、異論はありません。

 

正確には、「体脂肪の増加」と考えた方が良いかと思います。

 

筋力の低下によって症状が出ると上述しましたが、筋肉は脂肪よりも重いとされています。

 

筋肉量が増えれば、当然「体重」は増えますが、これは筋肉量が増えたので症状が悪化する増加ではなく、むしろ良い傾向と言えますよね。

 

体脂肪の増加は、良い結果を生まないことは申し上げるまでもないことだと思いますが、「体重」だけに着目するのではなく「体脂肪」を見るようにしましょう。

 

今では家庭用の体重計でも測ることができますし、スポーツジムや区のスポーツセンターなどでも測定できると思います。

 

まとめ

 

【「椎間板ヘルニア」と診断された時に、やってはいけないこと】

 

というタイトルで一般的な整形外科で言われていることと対比しながらブログを進めて参りましたが、いかがでしたでしょうか?

 

「良い姿勢」と言われる姿勢も、実際には全く違うことが分かっています。

 

今では「椎間板ヘルニア」への概念も変化しており、何でもかんでも手術をすれば良いわけでもないことも、実際に医師が発信していたりもします。

 

椎間板ヘルニアに限らず、「脊柱管狭窄症」や「腰椎や頸椎が変形している」といったことを言われたことがある方もいらっしゃいますが、ある程度の年齢になれば、ほとんどの人が20代と同じ形状を保っていません。

 

むしろ70歳で20歳と同じ形状の方が珍しいことで、ある程度の変形が正常だという見方もできますよね。

 

「画像」はあくまで一つの考え方、概念であって決してそれが全てではないことを覚えておいていただけると幸いです。

 

では、今回はこの辺で。

 

長文にお付き合いいただきありがとうございました。

 

この記事を書いた人

院長

中野 貴博(なかの たかひろ)

 

横浜市中区の整体 よこはま山手治療院 院長 あん摩マッサージ指圧師

 

当院のコンセプトである「痛みや症状に振り回されることなく、やりたいことをやりたい時にできる身体作りを目指すこと」を患者さんに体現していただくため、日々活動しています。

 

昭和54年8月20日生 石川県金沢市出身(横浜在住20年ほど)

 

血液型O型

 

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