脚は組んだ方が良いんです!
冒頭の画像は、熊川哲也さんです。
熊川哲也さんといえば、言わずと知れた有名なバレエダンサーですね。
そんなお方が、リラックスして、脚を組んでおられます。
結論から申し上げることになりますが、脚は、組んでも全く問題ありません。
むしろ、「組んだ方が良い」と当院では患者さんにアドバイスさせていただいております。
これは、以前にも申し上げた「姿勢」と関係があります。
背筋をピンっと伸ばす必要はない。むしろ、「脱力」して背中を丸めた方が良い理由と同じです。
画像は、4DSの創始者、堀先生のブログからお借りしたものですが、一流?の方々は、脚を組んでいます。(この後に出て来る画像も、お借りしております。)
今までは、「脚を組んではいけない」と言われて来たかもしれませんが、今日からは、あなたの考えも変わるはずです。
脚を組むと身体が歪む???
「脚を組んでも良い」と患者さんにお話すると、ほぼ全員が、「えっ?良いんですか??」と驚かれます。
ということは、「脚を組むのは良くない」という主張が溢れているんですね。
脚を組むなという方たちの主張としては、「脚を組むと身体が歪む」ということをおっしゃいますよね。
しかし、骨盤はそんなことでは歪みません。
よく言う「仙腸関節」も脚を組んだくらいでは、歪みません。
強靭な靱帯と凹凸の関節面で接合されている仙腸関節は、最大荷重化でダンパー(クッション)の役割をし、最大可動域で1~2度(1ミリ)しか動かないとされています。
しかし、仙腸関節は動く、歪むと主張される方は、レントゲン画像などで示されますが、添付した画像は、一見歪んでいるように見えるかもしれません。
しかし、これは画像を撮る角度を変えただけで、同じ人の正面から撮った画像は、全く歪んでいませんでした。
添付の画像は、少し斜めから撮られただけであって、実際に歪んでいるわけではないんですね。
そもそもが歪んでいる。歪んでいる前提で考えるべき。
人間の身体は、左右対称でなければいけないと思いますか?
心臓の位置は、ちょっと左に。
肝臓の位置は、右にあり、身体の左側にもかかるくらい大きい。
胃の位置は、ちょっと左側に。
上記を見ても、内臓の位置は左右対称にあるわけではありません。
それぞれ、片寄りがあるんです。
顔も左右対称の人は、あるサイトでは、1000人に一人くらいの割合だと書かれていました。
ということは、ほとんどの人は、顔の位置も左右非対称なんです。
少し規模が大きい話になりますが、私たちがいる「地球」を考えてみても、自転や公転と言われる動きも、同じ方向で回っています。(一周回ったら、反対に回るとかないですよね。)
そもそも地軸も傾いていると言われていますし、「台風」も北半球では、必ず反時計回りに発生していると言われます。
「軸足」というものも存在しますし、利き手利き足もありますよね。
ですから、地球上にいる限りは、片寄りがある前提で、必ずしも左右対称でなければならないこともありません。
もちろん、「身体の歪み」として、左右差が大きくなれば、不具合も出やすいとは思いますが、例えば、パラリンピックなどを観ていると、片方が義足でも私たちより速く走れる方もいらっしゃいますし、バランスが悪くても、痛みを感じることなく生活できている人がいます。
実際にやってみた件~私自身の経験から~
院長の私自身も、野球で肘を痛め、小学生の頃に通っていた整体院で、「脚を組むな!」とよく言われていました。
(小学生なのに、脚を組んでいたなんて生意気ですね(笑))
結構言われたことは守るマジメな性格でしたので、言われたこと忠実に守り、その後「脚を組むことはイケないことだ!」という思い込みでずっと過ごしてきました。
しかし、この仕事に就くようになって、段々とその認識が変化して来ました。
勉強会などでご一緒する鍼灸師の先生方を観ていると、皆さん歪みなど気にせず、脚を組んでいる方が多いんです。
始めは、「大丈夫なのかなぁ。身体が歪むんじゃないかな」と思っていたんです。
しかし、どこも痛くなさそうですし、調子が悪いようにも見えません。
何でだろうなぁと考えつつも、その頃に出会った「4DS理論」との出会いによって、脚を組んでリラックスをする方が良いという考えに至りました。
それで、何事も試してみないことには分からないと、実際に、数年前から私も長年のタブーを破って、脚を組むことにしたんです。
結果は、どうか?
もう数年経ちますが、腰が痛いわけでも、どこか痛い場所があるわけでもありません。
むしろ今まで我慢をして暮らして来たのだと、新たな気付きもありました。
脚を組みたいけど…と我慢している方がほとんどであること
私自身もそうでしたが、多くの方が、「本当は、脚を組みたいけど…」と我慢しているんです。
ということは、組みたいのを我慢している時点で、人間にとってストレスになっているわけです。
私も、脚を組みたい衝動を抑えて過ごしていたため、椅子の上に不自然に片足を乗せたりしていました。(行儀が悪い)
「脚を組みたい」と身体が求めているということは、もしかしたら組んだ方が、身体にとっては良いのではないかと考えると良いかもしれません。
身体が求めているわけですから、それをしない方がもしかしたら身体が歪むかもしれないんです。
脚を組んだ方が、その歪みがなくなるかもしれない。
それは実際にやってみないと分からないことでした。
脚を組まずに我慢している方が、よっぽど身体に良くなく、歪みを強くしている可能性だってあるんです。
操体法などでも、身体に心地良い方に身体を動かしたり、捻ったりします。
脚を組むことだけが良くないというのは、理屈にも合いませんね。
同じ姿勢を長時間続けている方が良くない
また、私の話で恐縮ですが、脚を組み始めた時には、右脚が上の方が楽だったんです。
しかし、時間が経つにつれ、今では左脚が上の方が楽になって来ました。(身体の変化)
先ほど、地軸の傾きの話をさせていただきましたが、北半球にいる場合、地軸の傾きによって、人間の身体は、ほとんどの方が、左半身が伸長気味です。
それを、左脚を上に組むことで、左半身を短縮させ、全身のバランスを整えているんですね。
そもそも、脚を組むことよりも、デスクワークなどで、長時間同じ姿勢を続けている方が、身体が固まってしまい、身体にとっては良くありません。
ですから、脚を組みかえたり、こまめに動いたり、運動をした方が、いわゆる「コリ」が出ることも少なくなり、身体にとっては良いと言えます。
脚を組まずにストレスを溜めるより、こまめに姿勢を変える、同じ姿勢を続けない方が、よっぽど身体にとっては良いと言えます。
まとめ
いかがでしたか?
私の実体験を交え、実際に脚を組んだらどういう変化が起きるのかをご紹介しました。
今では、好きな時に脚を組めるので、ストレスもなく、リラックスし、快適に過ごせています。
一般的な整体院やマッサージ施設などでは、今だに「脚を組んではいけない」という指導をしているかもしれませんが、それは、院長の私自身の経験からも否定できます。
(でないと、私自身が調子が良いと感じているのは、間違いだという反論が必要になるので)
世の中には、研究が進んではいるものの、まだまだ分かってないこともたくさんありますし、間違った情報が蔓延していることもあります。
正しい知識を身に付け、快適に暮らせるようになって行きたいものですね。
では、今回は以上となります。
何か、ご質問などございましたら、ご来院時になどにもお気軽にご相談くださいね。
この記事を書いた人
中野 貴博(なかの たかひろ)
横浜市中区の整体 よこはま山手治療院 院長 あん摩マッサージ指圧師
当院のコンセプトである「痛みや症状に振り回されることなく、やりたいことをやりたい時にできる身体作りを目指すこと」を患者さんに体現していただくため、日々活動しています。
昭和54年8月20日生 石川県金沢市出身(横浜在住20年ほど)
血液型O型
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よこはま山手治療院でございます。