「科学的ストレス」と「食事・栄養」
「姿勢に気をつけて、定期的に運動もしているし、整体やマッサージに通っているのに、なぜかスッキリしない…」そんなお悩みはありませんか?
筋肉や骨格といった「身体の外側(物理)」を整えることも大事ですが、「身体の内側」に問題があるのかもしれません。
「身体の内側」、つまり身体にとって良くない物質であったり、栄養の摂取であったり、そういったことにも目を向けなければ、お悩みは解決に向かわないかもしれません。
この記事で分かること
今回は、この化学的ストレスとは一体何なのか、そして私たちの日常に最も密接に関わっている「食事・栄養」が、どのように不調を長引かせているのかを解説してまいります。
身体の内側をむしばむ「化学的ストレス」とは?
化学的ストレスとは、私たちの口から入るものや吸い込むもの、体内で起こる化学反応によって生じる「体内環境の乱れ」を指します。
具体的には、
- 有害物質・添加物の摂取
- 薬の長期服用や副作用
- 環境因子(吸い込むもの・触れるもの)
①有害物質・添加物の摂取
食品添加物、人工甘味料、防腐剤、重金属(マグロなどの水銀や、古い水道管の鉛など)
これらは、肝臓の解毒作用に負担をかけ、様々な不調へとつながってしまいます。
②薬の長期服用や副作用
例えば、痛み止め(ロキソニンなど)の常用による胃腸粘膜の荒れや、抗生物質による「腸内環境の悪化」。
腸内環境が乱れると、セロトニンが減り、脳内で感情や気分のコントロール、睡眠、自律神経のバランスを整える重要な神経伝達物質が働かなくります。
薬には必ず副作用があり、特に長期的な服用で身体に悪影響を及ぼす可能性も考えられます。
③環境因子
公害レベルの化学物質、PM2.5、有機溶剤、あるいは部屋のカビやハウスダストなども体内で微細な免疫反応(炎症)を引き起こすことが知られています。
慢性的な体内の炎症につながることもあると言われています。
食事・栄養について考える
そして、この化学的ストレスに分類される中で、現代人が最も頻繁に、かつ大量に体内に取り込んでしまっている最大の要因が、毎日の「食事・栄養の乱れ」なのです。
現代では、「質的栄養失調が増えている」と言われます。
つまり、必要なエネルギーは補えていますが、体内に取り入れている栄養の質が良くないために、様々な症状が身体に表れるということです。
ここからは、「食事と栄養」について詳しく考えてまいりましょう。
食生活の乱れが引き起こす不調
私たちの身体は、毎日の食事から摂る栄養によって作られています。
そのため、栄養バランスが偏るとさまざまな不調が現れることがあります。
- 糖質の過剰摂取・食事の偏り
甘いものや精製された炭水化物の摂りすぎ、食事の偏りにより血糖値が乱高下し、エネルギー代謝や自律神経のバランスに影響を与える。
- 疲労感や集中力の低下
鉄、タンパク質、ビタミンB群などが不足すると、エネルギーを作る働きが低下し、慢性的な疲労感や集中力の低下、だるさが現れやすくなる。
- 筋肉や神経の働きの低下
マグネシウム、カルシウム、ビタミンB12などが不足すると、筋肉の緊張や足のつり、しびれなどの症状が起こりやすくなる。
- 腸内環境の乱れ
食物繊維や発酵食品の不足、水分不足などによって腸内細菌のバランスが崩れ、便秘や下痢、お腹の張りなどの不調につながる。
- 炎症や組織修復の遅れ
タンパク質やビタミン、ミネラルが不足すると、筋肉や組織の修復に必要な材料が不足し、疲労や痛みが長引きやすくなる。
- 脳や自律神経への影響
栄養の偏りや血糖値の変動は、脳や自律神経の働きにも影響し、頭痛、不眠、イライラ、不安感などの症状につながることがある。
- 慢性的な不調の悪循環
食事の乱れ → 栄養不足 → 疲労や炎症の蓄積 → 睡眠の質の低下 → 回復力の低下、という悪循環が続くことで、肩こりや腰痛、慢性的な疲労感などの不調が改善しにくくなる。
「鉄不足」が起こると…
例えば、鉄が不足すると「うつ・パニック障害」などの症状が現れることが知られています。
セロトニン、ドーパミン、そしてノルアドレナリンといった脳内の「神経伝達物質(モノアミン)」が鉄の不足によって足りなくなると言われています。
つまり、自分の努力で何とかしようと頑張っても、材料がないわけですから、症状が変わらないということが起こってしまうんですね。
また、重要なのは「鉄」だけではなく、神経伝達物質の原料となっている「タンパク質」も重要であるとされています。
神経伝達物質の「主原料はタンパク質(アミノ酸)」であり、それを「組み立てる工具が鉄」であると例えています。
周囲から「気のせいだ」、「もっと頑張れ」と言われて努力してみても、気分を上げるための材料が不足しているわけですから、頑張ろうと思っても頑張れない、結果が出ずにさらに苦しむことになるといった悪循環になってしまうんですね。
薬物療法の限界~寛解と完治~
例えば、「うつ」や「パニック障害」などの症状で病院に行くと、まず「薬物療法」が行われるかと思います。
しかし、果たしてそれが本当に最良の選択なのかを考えてみましょう。
- 気分が落ち込んでしまった時、薬で気分を上げる。
- パニックになった時、薬で落ち着かせる
- 眠れない時に、睡眠薬を服用する
上記のようなことは一般的に行われていることですよね。
しかしながら、、、
落ちている気分を無理に上げる ⇒ 麻薬と同じ
ということになりますよね。
つまり、依存性が非常に高いのです。
落ちたとしても、薬さえあれば、良い状態を保てる。
つまり、薬がなければ、症状は良くならない。
それは健全な状態と言えるでしょうか。
上述した睡眠薬にしてもそうです。
眠れないからといって、安易に睡眠薬や睡眠導入剤に手を出すのは、危険とも言えます。
その時には眠れた感覚があるかもしれませんが、一錠で済んでいたものが、段々と身体に耐性ができ、一錠では効かなくなって来る。
一錠だったものが、二錠、三錠と増えていき、さらに強い薬を欲するようになってしまい、強い薬によってさらに身体に悪影響を及ぼすことだって容易にあるのです。
薬さえ飲んでいれば、症状は抑えられるという方もいらっしゃるでしょう。
しかし、服用をやめてしまえば、症状が元に戻ってしまう。
その状態は「寛解」と呼ばれ、「完治」とは言いません。
「完治」とは、もう薬を飲んだりしなくても症状が出ない状態のことを指しますが、薬物療法ではこの「寛解」しかできないと言われています。
栄養療法
薬物療法ではできない「完治」が、「栄養療法」であれば可能です。
これまで「うつ」や「パニック障害」などの症状に対し、いわゆる対症療法しか選択肢がありませんでしたが、”栄養療法”が知られるようになり、「一生服用し続けなければならない」状態から脱することができるようになりました。
オーソモレキュラー療法など、書店で購入できる本からも多くの情報を得ることができるようになっています。
鉄不足だけが問題ではなく、様々なミネラルの不足、糖質の過剰摂取なども問題になります。
特に、「糖質の過剰摂取」は、血糖値の変動を起こし、肉体的にも精神的にも体を蝕んで行くことになります。
血糖値スパイクとは、食後に血糖値が急上昇し、その後急激に下がる状態のことです。
ジェットコースターのように血糖値が急上昇・急降下することで、身体や脳が振り回されている状態です。
普段の健康診断では見つかりにくいこともありますが、疲労感や眠気、イライラなどの原因になることがあります。
ということは、一日に何度もこの現象が起こっていれば、精神的に不安定な状態になるのも当然のことのように感じます。
この状態を薬物療法で何とかしようとしても、根本的に方向がズレてしまっていると言わざるを得ません。
一病多因:完璧な食事を目指さなくていい。トータルで診る重要性
ここまで「科学的ストレス」、「食事・栄養」について文章を進めて参りましたが、これまで「身体的ストレス」、「精神的ストレス」についてもブログを書きました。
そちらもご覧いただければと考えておりますが、「じゃあ、明日から添加物や糖質を一切摂らず、完璧な栄養バランスにしなければいけないのか」というと、それは非常に難しいですよね。
大切なのは、身体の中にある原因の器(総量)をあふれさせないことです。
いわゆる「ストレス」と呼ばれるものは、目には見えませんし、数値化することも困難です。
他人と比較できるものでもありません。
ただ、身体的ストレスを受けることによって(痛みがなかなか取れないなど)、段々と精神的にもストレスが増します。
そして、上述しましたように、精神的に落ち着かなくなれば、糖質の過剰摂取によって一時的な快楽を求めてしまい、結果的に身体の状態がどんどん悪くなってしまうというふうに、悪循環に陥りやすくなります。
ただ、身体的ストレスが少しでも減れば、ストレスの総量は減ります。
食事を100点にできなくても、その分、姿勢の崩れなどの「身体的ストレス」を施術で取り除くことができれば、器には余裕が生まれ、回復する可能性も高くなります。
まとめ
当院では、骨格へのアプローチはもちろん、カウンセリングやコーチングなどの知識も取り入れ、様々な角度からあなたのお身体をサポートさせていただきます。
もちろん、分子栄養学的な視点からもお話できることはさせていただき、必要であればアドバイスを行っています。
近年、「うつ」や「パニック障害」などの症状だけではなく、「起立性調節障害」も質的な栄養失調が原因ではないかと言われています。
「逆流性食道炎」や「機能性ディスペプシア」なども、自律神経からだけではなく、「食事の内容」も関係しているとも言われます。
上記のようなご症状でお困りの方のご来院も増えています。
もしあなたがお身体の不調でお悩みであれば、ご検討いただけますと幸いです。
この記事を書いた人
中野 貴博(なかの たかひろ)
横浜市中区の整体 よこはま山手治療院 院長 あん摩マッサージ指圧師
当院のコンセプトである「痛みや症状に振り回されることなく、やりたいことをやりたい時にできる身体作りを目指すこと」を患者さんに体現していただくため、日々活動しています。
昭和54年8月20日生 石川県金沢市出身(横浜在住20年ほど)
血液型O型
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